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1: 2021/10/26(火) 11:02:50.73
熊本大学は10月19日、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に対する「酸化グラフェン」の高い吸着力と抗ウイルス効果を発見し、そのウイルス不活性化のメカニズムを実験的に明らかにしたと発表した。

酸化グラフェンは、容易かつ安価に製造することができ、人体への毒性が低いため、次世代の生物活性材料として有望視されており、
研究チームでは今回、そんな酸化グラフェンの新型コロナに対する抑制活性の評価と、その作用の仕組みを調べることにしたという。

その結果、酸化グラフェン分散液に新型コロナウイルスを混ぜて60分間培養した後の分析から、ウイルスの感染性を98%まで減少させることが確認されたほか、
その抗ウイルス活性の作用の仕組みとして、スパイク(S)タンパク質が消失した状態の新型コロナが吸着していることが確認されたとする。

また酸化グラフェン存在下では、時間依存的にSタンパク質およびヌクレオカプシド(N)タンパク質の量が減少することも判明しており、
これらの結果から、酸化グラフェンの抗ウイルス活性は、酸化グラフェンが新型コロナを吸着した後、ウイルスタンパク質を分解しているためであることが示されたと研究チームでは説明している。

さらに、酸化グラフェン分散液を塗布したフィルターについてのウイルス活性評価も行ったところ、酸化グラフェンを含まないものに比べて不活性化が高いことが確認されたという。

今回の結果を踏まえ、研究チームでは、酸化グラフェンは、コーティングされたマスクやフィルターへの応用など、さまざまな製品に抗ウイルス性を付与することが期待される物質であり、
今後は、酸化グラフェンを用いた不織布やフィルターの開発を進めていくことで、ウィズコロナ/ポストコロナ社会の基盤となる抗ウイルス製品の実現につなげていきたいとしている。

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2021/10/20 18:41
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Source: 理系にゅーす