BBCの調査報道番組「パノラマ」が取材した米シリコンバレー関係者の証言で明らかになった。
「彼らは行動科学的なコカインを画面にばらまいているようなもので、何度も見たくなるようになるのはそのせいだ」。
米モジラやジョウボーンで勤務した経験があるエイザ・ラスキン氏はこう話す。
「スマートフォンの画面の裏側には、はまりやすさを極限まで高めようとする技術者が文字通り1000人いる」
無限スクロールは、ユーザーがクリックをせずに画面を下へスクロールすると次々と新たなコンテンツが表示される機能。
「衝動の早さに脳がついていけないようにすれば、スクロールをずっと続けてしまう」とラスキン氏は語る。
ラスキン氏は、技術革新がユーザーたちに必要以上にスマートフォンの画面を見つめ続けるよう仕向けたと指摘。
ユーザーを中毒状態にしようと思って開発に取り組んだのではないが、今は罪悪感があるという。
しかし、多くのエンジニアは雇用主の大企業のビジネスモデルによって、
アプリに病みつきになるような機能を創り出すよう求められているとラスキン氏は指摘する。
「新たな投資を獲得し、自社の株価を上げるため、人々が自社アプリで過ごす時間を増やすことが必要だ。
だから、それだけそれに力を注げば、人々が病みつきになる新たな方法を創り出そうとするようになる」
■時間のロス
フェイスブックの社員だったサンディ・パラキラス氏は2012年に同社を退社した後、フェイスブックを使うのをやめようとしたと話す。
「ソーシャルメディアはスロットマシーンとかなり似ている」とパラキラス氏は話す。
「文字通り、禁煙しようとするのと同じ感覚だった」。
フェイスブックで勤務した1年5カ月間、同僚たちも同様に中毒性の可能性を口にしていたという。
「プロダクトに習慣性や中毒性があるという事実が社内で認識されていたのは確か」と同氏は語る。
「ユーザーに愛着感を持ってもらい、ユーザーの生活の中から時間をできる限り獲得し、その上でユーザーから得ている関心を広告主に売るというのが、ビジネスモデルだ」
フェイスブックはBBCの取材に対し、自社のサービスは「人々が友人たちや家族、関心のあるものとのつながりを強められる」よう設計されているとし、
「何か中毒性を持たせようとする要素は、どの過程においても存在しない」と述べた。
■「いいね」の影響力
ユーザーたちがソーシャルメディアに最もひきつけられることの一つが、サムズアップやハートのサイン、リツイートの形で表現される「いいね」だ。
フェイスブックの「いいね!」ボタンの共同発明者、リア・パールマン氏は、フェイスブックにはまった理由に、「いいね!」の数に自尊心が依存するようになった点があると話す。
「承認欲求が強くなったときにフェイスブックを開いて見るようになった」とパールマン氏は語った。
「さみしい気分だったら『スマートフォンを見てみよう』と、不安な気分だったら『スマホを見てみよう』という感じだった」。
続きはソースで
BBCニュース –
https://www.bbc.com/japanese/44721055
引用元: ・【心理学】SNSを見続けてしまうからくり 仕掛け人の間にも懸念[07/05]
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Source: 理系にゅーす