死骸が見つかったのは天城町の与名間林道で、10月27日朝に通行人が発見した。同事務所職員が調べたところ、林道の約750メートルの区間にトクノシマトゲネズミの死骸7体を確認した。前日に死骸はなかったことから、26日夜から翌朝にかけて殺されたとみられる。
同事務所は死因を特定するため国立環境研究所へ遺伝子検査を依頼。林道にネコ捕獲用のわなと自動撮影カメラを設置したところ、10月29日、ネコ1匹が捕獲され、ネコのふんからトクノシマトゲネズミの体毛が見つかった。遺伝子検査では7匹全ての傷口からネコの遺伝子が検出されたため、環境省はネコによる捕殺と推測している。
死骸のうち3体は損傷が激しいが、残り4体は頸部、頭部に損傷があるほか大きな欠損は確認されていない。わなで捕らえたネコの性別や年齢は不明だが避妊手術は未実施、首輪はしていなかったという。現在、島内の施設で一時収容中。今後、譲渡先を探す予定。
同事務所によると、今年はこれまでにトクノシマトゲネズミのロードキル(交通事故死)が2件、ネコまたはイヌが殺したとみられる死骸はトクノシマトゲネズミ1体、アマミノクロウサギ10体、ケナガネズミ1体が確認されている。
同事務所国立公園管理官の福井俊介さんは「わなで捕獲したネコがトゲネズミを殺したのか、他にもネコがいるのか。断定はできないが、ネコが希少野生動物の脅威なのは確か」とし、「決定的な策はないのが現状。ネコは原則、室内で適正飼養するほか、避妊、去勢手術の施術やマイクロチップ装着を徹底してほしい」と改めて求めた。
奄美の南海日日新聞
https://news.yahoo.co.jp/articles/1c64a7c2c82d4733cf20a9b3dce8d34692b9bb4c
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Source: 理系にゅーす