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1: 2020/08/07(金) 09:22:19.19 _USER

→古典的世界では過去改変はわずかであっても重大な変化を引き起こす
→しかし量子世界では過去改変は現実には大きなダメージはない
→量子世界では量子のもつれの複雑性はバタフライ効果の震源地ではなく過去改変による変化の抑制効果をもつ

SF小説の世界で、過去に飛び幼少期のヒトラーを暗殺することで世界大戦を回避する計画を実行したとします。

しかし仕事を成し遂げて未来に帰ると、戦争を回避するどころか、ヒトラーより優秀な総統に率いられたナチスが全世界を支配する未来に変っていた…。

過去を”少し”変えただけで、世界に”大きな”影響を与えてしまったのです。

SFに詳しい人ならば、これはいわゆる「バタフライ効果」のせいだと気付くと思います。

バタフライ効果とは過去の些細な改変であっても、出来事の連鎖反応を引き起こし、未来を全く別物に変えてしまうという考え方です。

今回の研究のより、私たちの感覚とは大きく異なる量子の世界では、このバタフライ効果がほとんど起こらないと判明したようです。

アメリカにおいて軍事・機密研究の中核として知られるロスアラモス国立研究所が行った量子コンピューターによる「タイムトラベル」シミュレートでは、過去の情報にダメージを与えても、「現在」に戻った時にはほとんど変化がないことがわかりました。

しかしいったいどうして量子世界ではバタフライ効果が存在しないのでしょうか?

■量子の世界では過去改変によるバタフライ効果が引き起こされない

時間旅行は常に人間を魅了してきました。
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そして多くのタイムトラベルものの映画は、僅かな過去改変が引き金となって、未来が劇的に変化してしまう様子を描写し、観客をさらに熱中させています。

映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー2」では主人公が過去の世界にスポーツの勝ち負けを記録した本を持ち込んで放置したために、本を拾った悪者がスポーツクジで大儲けし、未来を地獄絵図さながらの世界に変えてしまう描写があります。

一冊の本の有無によって、未来が激変したのです。

同じようなバタフライ効果が過去の量子演算中に引き起こされた場合、小さな改変が未来に出力される結果を全くの別物に変えてしまうでしょう。

しかし量子の世界ではそうならなかったようです。

ロスアラモス国立研究所のチームは上の図のような実験を行いました。

この実験では、過去に飛んだボブが未来でアリスが受け取る量子情報の一部を「観測」によって破壊することからはじまります。

量子コンピューターが正しく動作するには量子的なもつれを保つことが必要不可欠です。

またこの量子もつれは観測を含む外部からの干渉によって破壊されてしまうことが知られています。

シュレーディンガーの猫が入った箱で例にたとえるなら、量子コンピューターを動作させるには、箱の中にいるシュレーディンガーの猫が生きている状態と死んでいる状態の重ね合わせであることが必要であり、箱をあけて観察することは、この重ね合わせを破壊して量子コンピューターをダメにしてしまうのです。

そのため、これまでの見解では、過去のボブが行った観測によって量子のもつれは破壊されるだけでなく「バタフライ効果」が量子世界で発生し、未来にいるアリスが受け取る情報は、過去改変が行われる前とは全く別物になってしまうはずでした。

ですが量子コンピューターを用いたシミュレーションでは、ボブの行った破壊工作(観測)は連鎖的な破壊を生みださず(バラフライ効果を起こさず)、まるで自己再生が起きたかのように、現代にいるアリスにとっては取るに足らない小さな局所的な損傷しか生じないことを発見しました。

研究者は、量子の世界ではバタフライ効果を抑制し現実を再生する何かが存在していると考えたようです。

続きはソースで

https://nazology.net/archives/66023

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Source: 理系にゅーす