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1: 2021/10/03(日) 15:16:10.95
■交通死亡事故が殺人事件に 姉を殺害した罪に問われた弟

2020年10月、警察から「交通単独事故」として報道発表された事故。およそ1ヶ月半後、運転していた男が殺人容疑で逮捕された。事故の真相は、弟が、故意に事故を起こし、同乗していた実の姉を殺害した「殺人事件」だった。そして、その裁判が始まった。

高沢翔悟被告(22)は、千葉県・市原市で、車を走行中に、故意に速度を加速させながら、法面へ乗り上げ、電柱に衝突させるなどして、同乗していた実姉の絵里香さん(当時26)を殺害した罪に問われている。

■初公判で起訴内容認める 父親は「寛大な処分を・・・」

9月30日、千葉地裁で開かれた初公判に、高沢被告は頭を丸刈りにして出廷。検察官が朗読する起訴状を、姿勢正しく、前を見つめたまま聞いた後、裁判長に「事実に間違いはありませんか」と問われると、はっきりとした大きな声で「間違いありません」と答えた。

法廷では、検察官が父親の供述調書を読み上げた。

父親の供述調書:翔悟は優しい子で、殺人犯と報道されると心苦しい。翔悟なりに考えた結果で、できるだけ寛大な処分にしてほしいと考えている。

自分の娘でもある絵里花さんが殺害されたにもかかわらず、高沢被告を強く非難することはなく、寛大な処分まで求めていたとは。午後に、母親が証言台に立つと、弁護側・検察側双方から高沢被告について質問が飛んだが、同じかそれ以上に亡くなった姉・絵里花さんについての質問が集中した。

■「なんで私を産んだ」と訴える姉 その時、弟は・・・

高沢被告は両親と姉の絵里香さんと4人暮らし。高校卒業後に勤務していた工場を辞めると仕事はせず、祖母の介護や家事などをしていた。姉の絵里香さんは長年、メンタルクリニックに通い、うつ病や発達障害の診断を受けていた。事件が起きた20年は、仕事をしておらず、家に閉じこもる生活を続けていた。

家庭内で、「死にたい」「殺してくれ」「なんで私を産んだの」などと、頻繁に訴えてくる絵里香さん。その度に、母親は落ち込み、それを高沢被告が慰めてくれることもあったとのこと。そして母親は、息子が犯した罪について問われると、次のように証言した。

■母親は、殺害された姉に「良かったね」と語りかけた

高沢被告の母親:殺人というのは私にはあまり…腑に落ちない。翔悟本人も死にたい気持ちがあり、将来を悲観していた。絵里香も、常々死にたいと言っていた。それを叶えたんだろうと、無理心中で自分もだと思う。

高沢被告の母親:絵里香が亡くなったことは、もちろん悲しいのは当たり前です。ただ、あれだけ(死を)望んでいたので「良かったね」と言ってあげました。

言葉を絞り出すように、涙声で証言を続ける母親。その姿をまっすぐ見つめていた高沢被告も、時折、袖で顔を拭った。

■弟は心神耗弱状態か 刑事責任能力の程度が争点に

弁護側は「高沢被告は、犯行時、うつ病により、心神耗弱の状態で、価値のない自分と姉は生きているべきでないという狭い思考を抜け出すことが困難だった」と主張。一方、検察側は犯行時、心神耗弱の状態だったことを認めた上で、「大きく責任非難を低減させるものではない」と指摘した。

裁判は、刑事責任能力の程度などが争点となる。悲劇を生んだ、いびつな「家族の形」を、一般市民である裁判員がどう判断するかが注目される。

(フジテレビ社会部・千葉支局 風巻隼郎)

10/3(日) 12:42配信
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20211003-00348030-fnnprimev-soci
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Source: 理系にゅーす