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1: 2021/11/21(日) 09:36:39.29
■AUTOMATON(2021-11-19 17:57)

世界保健機関(WHO)が2019年に認定した国際疾病「ゲーム症/ゲーム障害(Gaming Disorder)」について、成り立ちに疑問の声があがっている。海外専門家が同疾病についてWHOに問い合わせたところ、不透明な対応を受けたと証言。さらには同疾病に関するWHOのQ&Aページが一時閲覧不能となったのだ。海外メディアNMEがこの出来事を報じ、海外専門家を中心に波紋が広がっている。

「ゲーム障害」は、WHOが2019年に採択した「国際疾病分類第11版」(ICD-11)にて認定した国際疾病。同障害について、ICD-11での定義を簡単にまとめると「プレイ時間や頻度および熱中度などを制御できない」「日常生活よりもゲームを優先してしまう」「社会活動などにマイナスな影響が発生してもゲームプレイを継続、もしくは拡大してしまう」などの特徴が挙げられている。平たくいえば、いわゆる“重度のゲーム中毒”を、アルコールやギャンブルなどの依存症と並び治療が必要な疾病として定義しているのだ。

ICD-11は2022年1月に正式発行される見込みとなっている。現在は各国が国内での適用作業を進めている状態だ。適用されれば、公的統計などにゲーム障害の病名が利用される。ほかにも、病院での診断やカルテの記述などにもゲーム障害の名が利用される見込みだ。一方で、WHOによる認定への動きに対しては、米ESA(エンターテインメントソフトウェア協会)など海外の一部ゲーム業界団体が抗議の意思を見せてきた。ゲーム障害は、その定義や成り立ちに懸念をもたれる傾向があるのだ。

今回海外メディアNMEが報じたのは、英オックスフォード大学教授であるAndrew Przybylski氏の体験だ。同氏はビデオゲームと人の関わりなどをテーマとする研究に携わる人物。ことの発端は、Przybylski氏がWHOのテドロス事務局長に対してTwitter上で送った質問だった。同氏はWHOが公開している資料だけでは、疾病認定の根拠とするには不十分との懸念を抱いたとのこと。そこで、ゲーム障害の認定にあたってその科学的根拠となった文献などについて問い合わせたのだ。この問い合わせには、WHOによるゲーム障害に関するQ&Aページへのリンクが含まれていた。同ページはPrzybylski氏の問い合わせ後、閲覧できない状態となった。

質問を受けてWHOはPrzybylski氏にメールにて返答した。同氏がNMEに公開した文面によれば、WHOは「ゲーム障害認定の判断の根拠や正当性を文章で伝えるのは、不可能ではないものの難しい」と答えた。また、WHOは同メールにて「WHOの活動に関わる専門家には、査読済みの文献を発表するよう奨励している」「あなた(Przybylski氏)はこの問題に関する多くの文献を知っているはず」と伝えたそうだ。つまり、「調べれば根拠はわかるはず」という旨の返答と解釈できる。

Przybylski氏はNMEに対して「数百件の文献をあたったものの、ゲーム障害認定に値する根拠は得られなかった」と語っている。一方でWHO側もNMEの本件に関する問い合わせに返答。Przybylski氏のWHOへのツイートに含まれていたゲーム障害Q&Aページが消失した点について、同ページは「削除したのではなく移動した」と説明。新しいページURLを案内している。WHOのVladimir Poznyak氏は「ICD-11には何万もの診断項目などが含まれており、それぞれの科学的根拠などについて文章化して伝えるのは困難である」と背景を説明している。また、疾病認定については何千もの論文や文献を徹底的に検討しておこなわれていると強調した。そして、ゲーム障害をICD-11に含むことで、同障害の適切な診断や予防および治療の推進に繋がるとしている。

※以下省略、続きはリンク先でお願いします
https://automaton-media.com/articles/newsjp/20211119-183064/


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Source: 理系にゅーす