体表のうち毛が生えていない領域では、特別なタンパク質DKK2が分泌され、体毛の成長を促すWnt(ウィント)シグナルをブロックしてしまう。科学系学術誌セル・リポーツに発表された論文によると、進化の過程でDKK2の発現場所に違いが生じ、それが動物によって異なる発毛パターンをもたらし、生物の多様性を育んできた。
「体毛のない領域では、Wntの働きを阻害する因子が自然に生成されていることが分かった」と、研究論文の執筆を担当したペンシルベニア大学ペレルマン医学大学院のセーラ・ミラー教授(皮膚学)は語る。
「Wntシグナルが(毛を産生する)毛包の成長に重大な役割を果たすことは既に分かっていた。それをブロックすると体毛がなくなり、そのスイッチを入れると体毛の生成を活発化させることができる」
ミラーら研究チームは、ヒトの手首の肌と似ているマウスの手首周辺を分析した。すると、毛がたくさん生えている領域に比べて、手首周辺はDKK2の発現率が高かったという。一方、ウサギやホッキョクグマなど手首周辺にもかなりの毛が生えている哺乳類は多い。そこでウサギの手首付近の肌を調べたところ、DKK2の発現率はマウスよりも低かった。
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<本誌2019年01月15日号掲載>
カシュミラ・ガンダー
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190112-00010002-newsweek-int
引用元: ・ツルツルとフサフサの違いを生むカギは・・・毛が生えていない場所にも発毛タンパク質は存在する?新研究が明らかにする「希望の光」
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Source: 理系にゅーす