「ポスト京」を共同開発する理研と富士通が目指すのは、使い勝手などの総合力で世界トップのスパコンだ。
生体内のたんぱく質の変化をとらえる創薬研究に必要なシミュレーションなどの実用的な計算で、京と比べて最大100倍の性能を達成しつつ、電力消費は3倍程度に抑える。数十キロ四方の都市全体を襲う地震や津波の予測や、新材料開発、宇宙の起源を探る研究にも役立つ。
心臓部となるCPUは、京の技術も生かして国内で設計した一方、生産は海外メーカーに委託した。1個あたりの計算速度は、毎秒2・7兆回。富士通や理研によると、現在最速の米インテル製の2倍弱にあたる。省エネ性能も世界最高水準だ。
ポスト京は、実用計算の性能を競う二つの世界ランキングで1位が見込まれるが、「トップ500」は目標にしていない。こうした方針は、京の反省を生かしたものだ。
京のCPUは単体の性能はライバルより低かった。「純国産」を掲げ、国内工場で生産したことが足かせになったとみられる。それでも「計算速度世界一」にこだわり、102個のCPUが詰まった箱を864個つなげ、毎秒1京(1億の1億倍)回を記録。11年にトップ500で1位を実現した。だが、翌年登場した米国のスパコンは、速度は京の1・5倍だった一方、電力消費は約6割、設置面積は5分の1に抑えていた。
計画を率いる理研の松岡聡・計算科学研究センター長は、「(前回は)『オールジャパンで世界一』という昭和的な発想があった」と話す。
続きはソースで
https://www.asahicom.jp/articles/images/AS20180903002136_comm.jpg
https://www.asahicom.jp/articles/images/AS20180903001923_commL.jpg
朝日新聞デジタル
https://www.asahi.com/articles/ASL8Z5HLQL8ZULBJ00P.html
引用元: ・【IT】スパコン「京」後継、「国産で世界一」の看板下ろす戦略[09/05]
続きを読む
Source: 理系にゅーす