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1: 2021/08/18(水) 19:06:37.92
著者の西村秀一さんは、国立病院機構仙台医療センターウイルスセンター長。専門は呼吸器系ウイルス感染症。
2020年2月、クルーズ船ダイヤモンド・プリンセス号には臨時検疫官として乗船した。

当初、船の中での流行拡大を、「ウイルスで汚染された環境表面に手指がふれたことによる、接触による集団感染」という説明が、まことしやかにされた。
しかし、プリンセス号では省エネのため完全換気はせずに複数の客室の空気(排気)を1か所に集め、
3割ほどの新鮮な空気を加えただけで、温度を調節して再び各部屋へと循環させる方式だった。

ウイルスを含んだエアロゾルが空気の流れに乗って移動しなければ、こうした感染は起こり得ず、明らかに「空気感染」だったという。
新型コロナウイルスの主な感染様式が空気感染であることは、すでに世界の専門家の間では、コンセンサスを得た事実なのだ。

ウイルスは皮膚からは感染しないので、テーブルやいす、ドアノブのアルコール消毒は無意味だと書いている。
なんて多くの誤った対策のために、無駄なエネルギーを費やしてきたのか、とため息が出た。

コンビニのレジに設置したビニールカーテンもかえって危険だと指摘している。
目の前の飛沫はある程度、防ぐことができるが、空中を漂うエアロゾルがすき間から入ると、
長時間さらされることになり、ウイルスを吸い込む結果になるのだ。

「閉鎖された場所では、パーティション(隔壁)などはむしろないほうが安全です。空気が流れていくほうが、はるかに良いのです」

飲食店のテーブルに置かれたパーティションも意味がないという。真に有効な対策は、換気をしっかりすることに尽きるというのだ。

冬に重症患者が増えるのは、湿度が低く小さなエアロゾルが空中を漂い続けるうえに、暖房のために閉め切るので換気が悪くなるからだ。
夏の時期に多くが軽症だからと言って油断できず、次に来る秋冬は、流行の規模も重症者も大きくなるのが普通だとしている。

空気感染を理解できれば、対処の基本は長時間の「3密」回避とユニバーサルマスキングであることがわかるだろう。

「換気の悪い密閉空間」 「多数が集まる密集場所」 「間近で会話や発声をする密接場面」。
このうち1つでも危険だと警鐘している。空気感染では、それぞれが感染を高確率で起こす要素なのだ。

有効な感染対策として、うがい、鼻うがい、口ゆすぎを勧めている。大阪府の吉村洋文知事が発表して話題になったヨード液(イソジン)でのうがいもオススメで、
吉村知事は基本的に間違っていなかったという。

西村さんを含む世界中の研究者が、ヨウ素液を使った新型コロナウイルスの不活化実証実験で、その有効性を確認している。

西村さんが勤務する仙台医療センターの歯科口腔外科では、受診者にヨードのうがい液を使ってゆっくり30秒間ほどかけて口ゆすぎをしてもらっている。
職員の感染は一つも起きていないそうだ。

空気感染を防ぐ有効な対策の一つがマスクだ。西村さんの研究室で6種類のマスクを使ってエアロゾルの粒子数を測る実験を行った。
N95マスク、医療用サージカルマスク、不織布マスクでは除去能力にあまり差がなかった。

しかし、布マスク、ポリエステルマスクは大きく効果が劣り、ポリウレタンマスクに至ってはまったく効果がなかった。
「自分を守るためにはまったく無力で、周囲を守るのにも多分ほとんど役立たないと思われます」と厳しい。

使い道として、不織布マスクの密着性を補強するために重ねて使う方法を紹介している。

このほかにも

・フェイスシールド・マウスシールドでは何も防げない
・風が吹いていて、人が密になっていない戸外ではマスクは不要
・駅の階段など人混みの中では、マスクをしていても走ってはいけない
などの注意点を挙げている。
https://www.j-cast.com/kaisha/2021/08/15418147.html?p=all

【公衆衛生の専門家】夏休み明けの学校、これまでとは違うレベルの警戒を 「中高生は不織布マスクを徹底して」
https://asahi.5ch.net/test/read.cgi/newsplus/1629276709/


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Source: 理系にゅーす