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1: 2020/10/20(火) 09:26:25.29

理化学研究所のスーパーコンピュータ「富岳」で新型コロナウイルス対策の評価を進める同研究所などのチームが発表した飛沫に関するシミュレーション結果。
マスクによる感染予防効果や飲食店のテーブルでどこに座ると飛沫を受けるリスクが高いかなどを分析した。

見えない飛沫が可視化されていることで、日常生活を送る上でも参考になりそうだ。
理研の坪倉誠チームリーダー(神戸大教授)は「感染リスクがどこにあるのか、それに対してどういう対策を取ればいいのか啓発したい」と話している。

会話しているときと歌っているとき、そして、せきをしたときでは、飛沫の飛び方はどう違うのか。

会話をしたときなどに飛ぶ飛沫には、床や机などにすぐ落下する比較的大きな飛沫と、
粒の大きさが5マイクロメートル(1マイクロは1000分の1mm)程度以下で空気中を長時間漂うエアロゾルがある。

会話では1分間に約900個の飛沫、エアロゾルが飛び、歌の場合は1分間に約2500個飛ぶ。
一方、強いせきを2回すると、合計で3万個ほどが飛ぶことが分かった。

20分程度の会話をすると、せき1回と同じ程度の量が発生。歌唱しているときには会話と比較して数倍が、より遠くまで飛び、
カラオケ1曲ほどに当たるおよそ5分でせき1回分が飛散するという。

また、歌唱時を想定し、マスクやフェイスシールド、マウスガードでどの程度飛沫の飛散を防げるのかについてもシミュレーションを実施。
フェイスシールドやマウスガードはマスクと比べ、相当量のエアロゾルが漏れ出ていた。

坪倉氏は「いずれにしてもエアロゾルは漏れてしまう。大きな飛沫への対策とは別に、小さな飛沫への対策を考える習慣が大事だ」とし、
マスクなどの装着と換気をあわせて行う必要があるとしている。

感染拡大を防ぐため、営業時間や酒類の提供時間短縮などが求められてきた飲食店。「密」になりやすく、言葉を交わす機会も多い状況で、感染リスクも高い。
シミュレーションでは、飲食店でテーブル(縦60センチ、横120センチ)を4人で囲み、うち1人の感染者が、正面、はす向かい、隣の相席者に向かって1分間程度の会話をしたケースを想定。
座る場所によって届く飛沫の数がどう違うかを調べた。

その結果、飛沫は話しかけた相手に対して真っすぐに飛ぶ性質が強いことから、話しかけた人以外にはほとんど到達しないことや、
感染者が相席者に均等に話しかけた場合には隣席にもっとも多く届き、次いで正面、はす向かいの順になった。
隣は正面に比べて5倍の飛沫が届き、はす向かいは正面の4分の1程度に減ることが判明した。

ウイルスを想定した「新しい生活様式」として、「食事は対面ではなく横並びで座ろう」と推奨されてきたが、状況に応じた対策が必要となりそうだ。
坪倉氏は「隣の人との間にパーティションを立て、前方への飛沫はマウスガードなどで抑えるといった対策が有効ではないか」としている。

他人に飛沫を飛ばさない点から着用が求められ、罰則付きで義務化している国もあるマスク。その防御効果についてもシミュレーションが行われた。

6秒間かけて深呼吸をしたときに、体内に取り込まれる飛沫やエアロゾルの量を評価したところ、マスクをしていると上気道(鼻腔から咽頭)に入る飛沫数を3分の1まで低減できることが分かった。
とりわけ大きな飛沫についてはブロックする効果が高いという。坪倉氏は「自分を守るためにも、マスクは鼻も覆ってしっかり付けてほしい」と注意を促した。

ただ、エアロゾルに対しての効果は限定的で、マスクをしていない場合とほぼ同じ数の飛沫が気管の奥にまで達するという。
マスクと顔の隙間からの侵入を阻止することは難しいといい、感染を防ぐには換気などの対策との併用が重要だとしている。

一方、フェイスシールドでもシミュレーションを実施。大きな飛沫の防御効果は高いが、エアロゾルについては隙間からの侵入が避けられず、
自分が発した飛沫でもエアロゾルが大量に漏れ出すことが示された。

「フェイスシールドは着け方で飛沫の飛び方が変わる」といい、正しく装着するよう気を付ける必要があるとした上で、
可能な限り、マスクを着用するように呼びかけている。
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2010/20/news053.html

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Source: 理系にゅーす