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1: 2020/07/18(土) 10:17:16.72 _USER

スーパーコンピューターの計算速度で世界一に輝いた理化学研究所の「富岳(ふがく)」は、必ずしもトップを狙って開発されたのではない。世界一を目標に掲げ「2位じゃ駄目なんでしょうか」と蓮舫参議院議員に追及された前身の「京(けい)」とは対照的に、使い勝手を重視した設計思想が貫かれている。

 京は2009年、当時の民主党政権が国家予算の無駄を判定する目的で実施した事業仕分けで、開発が一時凍結された。

 専門家を含む仕分け人は「一般人が巨額の税金投入に納得できる説明がない」「開発が自己目的化しており、どのような成果を出すのか明確にできなければ国費投入は無理」などと酷評。蓮舫氏の辛辣(しんらつ)な発言は、科学技術を軽視しているとしてノーベル賞学者らの反発を買ったが、投資に見合う効果を求めるのが仕分けの趣旨だった。

 これを受けて京は、世界最高の性能を目指すだけでなく、より利用者側の視点に立った計画に転換して、何とか開発継続となった。

 こうした考え方は富岳にも受け継がれた。「最高の使いやすさを達成して、結果として2位なら仕方がない」。理研の松岡聡計算科学研究センター長がこう語ったほど、ユーザー目線にこだわって設計した。

 科学研究で成果を挙げるための道具として性能を追求した結果、計算のスピード競争だけでなく、人工知能(AI)の開発やビッグデータの解析など、現代の科学技術に欠かせない計算能力を競う3部門でもトップを獲得した。

 松岡氏は事業仕分けについて「ある意味で追い風になった」と振り返る。打ち切りの危機を乗り越えた京は、国民のスパコンへの認知を広げるきっかけにもなった。順調なデビューを飾った富岳だが、今後は国民が納得できる具体的な成果を挙げ、意義を示すことが求められる。

https://www.sankeibiz.jp/images/news/200715/cpd2007151125004-p1.jpg
https://www.sankei.com/economy/news/200715/ecn2007150009-n1.html

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Source: 理系にゅーす