しかしながら、箱罠による捕獲には多額のコストがかかり、捕獲後のカラスたちは◯処分されてしまいます。そこで私は、カラスを食資源として利用できれば有益なのではと考え、カラスを食用化するための研究をはじめました。
まず、有害駆除で処分されたカラスから胸肉を切り出し、調理してみました。まずはカラスそのものの味を確かめるために、塩コショウを振りかけて、フライパンでソテー。もぐも……硬っ! そして臭っ! なんじゃこりゃー。噛めば噛むほど吐き気が……ビールで流し込んでみましたが、なんとも厳しいお味です。
次は、胸肉を数日牛乳に漬け込むことに。何回か煮こぼした後、ブーケガルニなどを入れ、ビーフシチューならぬ、クロウシチューを作りました。まずはスープを。旨っ! 最高に旨いシチュー部分、ん、ちょっと普通のビーフシチューとは違った独特の風味が後からきますね。まあ十分いけます。肉もほろほろ。クロウシチューはいけました。周りの同級生や後輩にも食べさせましたが、旨い旨いと大好評。きっと彼らは美味しいビーフシチューと思って食べていたのでしょう。これはカラス肉だよと明かすと、とたんにスプーンは止まり……やはりカラスを食資源化する上では、カラスのイメージの問題は大きいようです。
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これまでの研究では、まずはじめにカラスの肉の安全性を調べました。その結果、ほんの一部の個体から有害物質が検出されたのですが、食べても問題ない程度の量でした。一方、栄養面では、鉄分やタウリンが多いうえに、高タンパク低脂肪、低コレステロールという素晴らしい食材です。
カラスは過去に、長野でろうそく焼きと呼ばれているつくねのような料理として食べられていました。また、韓国では滋養強壮の漢方、古典フレンチでは最高級食材だったそうです。また、30代から50代の主婦142人にアンケート調査を行ったところ、15%の主婦が「カラスを食べたい!」と回答したことから、現時点でもある程度の市場性があることもわかりました。
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引用元: ・【生物学】カラスは食べられるのか!? – 私がカラス食を研究する理由
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Source: 理系にゅーす