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1: 2021/11/02(火) 08:45:38.99
公園や駅のホーム、都会の広場に行けば、ハトには簡単に出会えます。
他の鳥に比べて人に対する警戒心が薄いため、目と鼻の先まで近づくことも可能です。

そのおかげもあって、ハトの鳴き声を聞くチャンスは多いのですが、さすがに会話の内容までは分かりません。
それでも、ハトたちが何を話しているのか、知りたいと思いませんか?

アメリカの博物学者で、サイエンスライターのローズマリー・モスコ(Rosemary Mosco)氏は、このほど出版された新刊『A Pocket Guide to Pigeon Watching: Getting to Know the World’s Most Misunderstood Bird』(ハトウォッチングのためのポケットガイド:世界一誤解されている鳥を知ってもらうために)で、その秘密を紹介しました。

日頃聞いている鳴き声にはどんな意味があるのか、以下で見ていきましょう。

 クルックーは「自己アピール」

最もオーソドックスな鳴き声は、「クー」とか「クルックー」といった、喉の奥深くから鳴る振動音でしょう。

モスコ氏によると、これは「自分の存在を周りにアピールするため」のもの。

鳴き声を上げるとき、多くの鳥はくちばしを大きく開けますが、ハトは口を閉じたままです。

ハトが鳴くときは、空気がシュリンクス(気管の根元にある発声器官)を通過して、膨らんだ胸部の中に溜まっていきます。

特にオスがこの鳴き声を多用し、交尾の準備が整うと、踊りのような動きをしながら、クルックーと鳴きます。

鳴いている間、オスはお辞儀をしたり、尻尾を広げたりして、メスの周りをウロウロします。

しかし、オスはメスに言い寄ることだけに興味があるわけではありません。

近くにいる他のオスを威嚇するときにも使用します。

ですから、ハトに近づいたときにクルックーと鳴かれたら、誘われているか、「アッチ行け」と言われているかのどちらかでしょう。

 「メスへの宣伝」のウー、オー

こちらはあまり聞く機会もないと思いますが、「ウー」とか「オー」という低い鳴き声があります。

人がうめいているようにも聞こえるので、少し不気味です。

ベランダに巣を作られた経験があるなら、この鳴き声を聞いたことがあるかもしれません。

その主な意味は、先ほどと似ていますが、「メスへの宣伝」です。

オスは交際の準備ができたら、巣を作る場所の近くに陣取って、メスがやってくるまで「ウー、オー」と鳴き続けます。

また、パートナーができた後も、オスメスともにこの鳴き声を使います。

それによって互いの絆が深まったり、オスが巣作りのために小枝を集めに行くようになるのです。

鳴き声に加えて、頭を振ったり、翼を動かしたりして、効果を高めることもあります。

 ピーピーは「食べ物ちょうだい!」

こちらはヒナが用いるフードコールの一種で、他の鳥でも共通して見られます。

音としては、口笛のようにハイピッチな「ピーピー」という高い音です。

モスコ氏によると、これは「僕は赤ちゃんで、お腹が空いているんだよ。エサをちょうだい!」と言っているとのこと。

ハトのヒナは、生後7~8週間までは大人のような深い声で鳴くことができません。

4~6週間後に巣立った後も、しばらくは口笛を吹いて食べ物を要求したり、近くのハトに「自分は脅威ではない」ことを伝えたりします。

この声が聞こえたら、近くに巣があることは間違いないでしょう。

他にもハトには、色んな意味合いを持つ鳴き声や振る舞いがあります。

今度、街中でハトを見かけたら鳴き声に注意して、何を欲しているか、どんな状態かを観察してみるといいかもしれません。

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2021/10/31
https://nazology.net/archives/98936

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Source: 理系にゅーす