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1: 2020/09/24(木) 23:47:47.38

鉄道ジャーナル社の協力を得て、『鉄道ジャーナル』2020年11月号「大阪・うめきた・新大阪」を再構成した記事を掲載します。

大阪駅の現在の姿への変貌は、梅田貨物駅跡地の再開発と表裏一体である。国鉄改革で貨物駅移転が決まり、都心最後の一等地、関西再生をリードすると言われながら長く具体化に至らなかったが、2003年に大阪駅北地区全体構想が示され、動き始めた。当時、大阪駅北口は裏側であり、駅ビルは小さな業務ビルしかなかった。それを未来の街の玄関に変える必要がある。片や運行面では、長距離輸送を前提に作られたままの構内配線に課題を抱えていた。多くの分岐器に厳しい速度制限がかかり現代の高加減速の電車輸送に適しておらず、したがってホームの使用頻度に極端な粗密があって非効率だった。

 そこで根本的な改善として、7面13線であった配置を6面11線にスリム化し、捻出されるスペースを活用して北口に新駅ビルを建設する。流動も増大するので南北間の新通路や改札口を設け、既存の高架下コンコースも改装、さらに南口のにぎわいを増やす。このような、すべてが絡み合った「大阪駅開発プロジェクト」が始まった。

■線路のスリム化から巨大駅ビル建設へ

 工事は2004年に始められ、まずは東海道線下りが利用するホームを3面から2面に集約、使用を停止したホームでリニューアルや新設備の建設、曲線や分岐器改良を集中的に行う。それが完成したら隣接するホームから列車運行を移し、次のホーム改良に移って順番に進めてゆく。そして北側の旧10・11番線は廃止する。

 2006年から北口に高層棟地上28階、低層棟地上11階(いずれも地下3階)の新しい駅ビルを建設、内容は百貨店、専門店、シネマコンプレックスで、高層階をオフィスとする。南北を跨ぐ橋上駅舎も新設、大丸やホテルグランヴィアが入居している南の駅ビル「アクティ大阪」もリニューアルと増床を図った。新北ビルから南に向けて流れ落ちるような巨大ドームを掛け、その下の列車を橋上駅舎屋上の広場から一望できるのは、まさしく目を見張る構造だ。

 一連の工事が完成してグランドオープンしたのは2011年5月。北側のビルは「ノースゲートビルディング」、南側のアクティ大阪は「サウスゲートビルディング」とし、すべてをくるめて「大阪ステーションシティ」と命名された。その後、高速路線中心のバスターミナルの整備や、残された桜橋口のリニューアル等を経て現在の姿になっている。

 梅田貨物駅跡地は「うめきた」の愛称で再開発が行われている。大阪駅北側に占めた約24ヘクタールの広大な敷地のうち東側約7ヘクタールはかつて車扱貨物等の施設だったエリアで、先行開発区域とされて2013年4月に「グランフロント大阪」がオープンした。駅前のヨドバシカメラも巨艦店であり、北口は見違えるほど変貌した。

 残る約17ヘクタールが、コンテナを扱っていた部分であり、移転先をめぐる長い協議を経て2011年に都市計画決定に至り、2013年3月に貨物駅の幕を閉じた。そして「うめきた2期区域」として整備が行われている。その開発についてはコンペ形式で開発案が募集され、三菱地所等のグループによる「『みどり』と『イノベーション』の融合拠点」を目標に掲げた「希望の杜」プロジェクトに決定、現在は開発事業者に引き渡される前段階の都市基盤整備事業がUR(都市再生機構)の手で行われている。

■「はるか」ルートの貨物支線に地下新駅

 その基盤整備の内容の1つに「JR東海道支線地下化・新駅設置事業」がある。うめきた地区の西の縁を梅田貨物線が通っているが、この地上路線を連続立体交差事業として地区の中央に移設、地下化する。そして「はるか」や「くろしお」において、大阪駅に隣接し東海道旅客線と交差しながら旅客駅はなかった不便を解消するため、最接近する位置に新駅を設けるものだ。2023年秋の開業を予定する。

 工事はJR西日本に託して行われ、事業計画では工事区間約2.4km、うちトンネル区間約1.7kmとされ、新駅は地下に2面4線を持つ。この駅がなにわ筋線の起点にもなる。

 なにわ筋線は、JR難波および南海電鉄の新今宮と結ぶ大阪都心部の新たな南北軸。JRと南海が共同利用して南海電鉄も新大阪へ乗り入れる画期的な路線だ。現在、大阪環状線ホームに発着する関空快速と比べ、「はるか」利用で関空までの所要時間を20分縮める。

全文はソース元で
https://news.yahoo.co.jp/articles/8377f81b9780d579edc439eec3c2b51adc6b87f5
https://amd.c.yimg.jp/amd/20200924-00376584-toyo-000-1-view.jpg

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Source: 理系にゅーす