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1: 2020/08/13(木) 10:38:23.45 _USER

→お湯が冷たい水よりも先に凍るムペンバ効果の原因は物理学永遠の謎だった
→しかし謎は解明され温度のむらが原因だと判明する
→温度にむらがあるとき局所的に高温になった物質は低温の分子状態に素早く移行できる

ムペンバ効果を現実の熱システムに応用できれば温度革命が起こる
お湯は冷たい水よりも先に凍ります。

この直感に反した不思議な現象について、最初に言及したのは2300年前のアリストテレスでした。

彼は著書において「お湯を早く冷ますには、まず日なたに置くべきである」と記しています。

しかしアリストテレスは「ウナギは泥から発生する」など現代ではとても科学的とは言えない記述も残しており、「お湯を冷ますには温めろ」との言葉も、賢者の世迷言として長い間、忘れられてきました。

しかし1963年にタンザニアに住む13歳の少年、ムペンバ君は、熱い水のほうが冷たい水よりも早く凍ることを発見し、学校で研究成果を発表しました。

はじめは学校中の生徒と先生に笑われた発表でしたが、著名な物理学者がムペンバ君の主張が正しかったことを証明すると流れは一転。

「熱いもののほうが冷たいものより早く凍る現象(ムペンバ効果と命名)」は、物理学における巨大な謎として現在まで君臨し続けていました。

実はアリストテレスによって記録され、ムペンバ少年によって再発見されたこの不思議な現象は、今日に至るまで誰も仕組みを解明することができなかったからです。

しかし今回、カナダのサイモンフレイザー大学の研究者たちにより、長年の謎解明につながる大きな発見がなされ、研究が世界で最も権威ある学術雑誌「Nature」に掲載されました。

いったいどんな仕組みが、熱いモノを冷たいモノよりも早く冷やしていたのでしょうか?
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■物体の状態は温度が決めているのではなかった

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ムペンバ効果が発見されてから様々な実験が行われてきた結果、熱いモノのほうが冷たいモノより早く冷却するという現象は、水以外にも磁気系、クラスレート水和物、ポリマー、ナノチューブ共振器、量子系、低温ガスなどでも起こることがわかってきました。

そこで研究者らは、水やポリマーよりも遥かに単純なシステムで、ムペンバ効果を再現することができれば、その解明に大きく近づけると考えました。

具体的には、小さなビーズを水分子に見立てて、ビーズをレーザーで熱し、そして水で冷却しすることで、ビーズ内部のエネルギー(電位)が減少していく過程を観察したのです。

結果、ビーズであってもムペンバ効果があらわれることがわかりました。

すなわち、高温に熱したビーズのほうが、低温で熱したビーズよりも早く冷却水の中で冷めることが確認できたのです。
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さらに特定の条件下では、高温のビーズは低温のビーズよりもかなり早く、時には指数関数的な速度で急速冷却されました。

一例を示せば、ある低温のビーズは冷却に20ミリ秒かかった一方で、高温のビーズは同じ温度までの冷却に2ミリ秒しかかかりませんでした。
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そして研究チームは得られたデータを分析しました。

結果、「熱い物体が冷却されるためにはまず、ぬるくならねばならない」という直感的な常識が、現実世界の「むらのある冷却」においては必ずしも当てはまらないことを発見しました。

そしてこの、むらのある冷却が起きているときには、熱い部分が局所的に、低温にマッチした構造に再配置する現象も発見します。

これは、むらのある冷却において高エネルギー領域は、低エネルギーの分子構造にいち早く変化できる…という近道を使えることを意味します。

続きはソースで

https://nazology.net/archives/66476

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Source: 理系にゅーす