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1: 2022/01/18(火) 09:39:34.38
毎日新聞 2022/1/17 18:34(最終更新 1/17 22:13)

 大分県国東市の県立国東高の部活動「工業技術部」の生徒3人がケーキやピザをどんな数にでも均等に切れる装置を発明した。柔軟な発想と工夫で日常生活の課題を解決した作品は2021年の「県発明くふう展」で最高賞の県知事賞を受賞し、注目を集めている。

 工業技術部は電子工業科の生徒12人が部員だ。部は1941年に始まった同展に約40年応募を続けており、21年は高校の部で5点が入賞した。

 知事賞に輝いた作品は「仲良く分けるんです」。小野田渉さん(16)と木村凜人(りんと)さん(17)の2年生2人と、3年生の財前光美さん(18)が発明した。

 きっかけは、小野田家での誕生日ケーキの争奪戦だった。7人家族でいつも8等分に分けたケーキの最後の一切れをじゃんけんで決めるため、ライバルの姉2人に勝たねばならなかった。

 ケーキを7等分する小野田さんのアイデアを基に木村さんは図面を作成し、部品を正確に切るコンピュータープログラムを組んだ。財前さんは、大学の推薦入試の準備で製作には携われなかったが、同展に2年連続で入賞した経験を生かしプレゼン用の動画を作った。

 3人が2カ月試行錯誤して生まれたのが「仲良く分けるんです」だ。レーザー加工機で作ったターンテーブルにケーキやピザを載せる。5人分なら72度間隔のように、任意に設定した等分の角度でレーザー光を当てれば、どんな数でも均等に切れた。食品に触れずにすみ、衛生的だった。

 21年10月の審査では、食べる人に合わせて奇数でも均等に切れる斬新さなどが評価された。主催者の県発明協会の小谷公人(きみと)・専務理事は「生活の中での不便さを楽しみながら解決した」と褒めた。

 小野田さんは今回の発明について「ケーキでもめることがなくなった」と喜ぶ。木村さんは「限られたスペースに必要な機能を設置する形作りに苦労した」と話した。財前さんは「柔軟な発想を評価してもらえた」と自信を深め、4月から大学で学ぶ。

 顧問の松田伸司・実習教諭は「夢中で取り組んだ作品が評価され、生徒たちの自信や進路につながっている」と語り、今後も技術面でバックアップするという。【今野悠貴】

https://mainichi.jp/articles/20220117/k00/00m/040/179000c
21年の県発明くふう展で知事賞を受賞したケーキをレーザーで等分する「仲良く分けるんです」(画面)。開発した木村さん(左から2人目)、小野田さん(同3人目)、財前さん(同4人目)。同校は他のアイデア作品でも受賞を重ねている=大分県国東市で、今野悠貴撮影
https://i.imgur.com/ZeZr6AV.jpg


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Source: 理系にゅーす