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1: 2022/02/27(日) 06:08:27.18
ウナギふ化直後のえさ判明 完全養殖の実用化に手がかりか

*ソース元にニュース画像あり*

http://www3.nhk.or.jp/lnews/kagoshima/20220224/5050017951.html
※NHKローカルニュースは元記事が消えるのが早いので御注意を

絶滅危惧種に指定されているニホンウナギなどウナギ目の魚が、ふ化したばかりの時期に
「カイアシ類」という動物プランクトンのふんを、主にえさとしている可能性を
鹿児島大学の研究グループが突き止め、今後の完全養殖の実用化に向けた手がかりになるか注目されます。

鹿児島大学水産学部の久米元准教授らの研究グループは、7年ほど前からギンアナゴやウツボ、
ハモなどウナギ目の魚について、「レプトセファルス」と呼ばれる、大きさ数十ミリほどのふ化したばかりの状態の個体を
鹿児島湾で採取し、消化管のDNAを解析することで何をえさにしているか探りました。

その結果、「カイアシ類」と呼ばれる動物プランクトンや、
「オキアミ」の仲間の遺伝子が多く検出されたということです。
このため顕微鏡を使って「カイアシ類」のふんと、消化管の中身を見比べたところ
形が一致していることなどがわかり、ウナギ目の魚がふ化したばかりの時期に、
「カイアシ類」のふんを主にえさとしている可能性を突き止めました。

研究グループによりますと、ニホンウナギの生態は謎が多く、ふ化したばかりの時期の
えさがわからないことが、完全養殖の実用化に向けた壁となっていました。
今回の研究では鹿児島湾で採取できるウナギの仲間を研究対象としましたが、
「カイアシ類」はニホンウナギが産卵するマリアナ諸島沖を含む海洋の広い範囲に生息しているため、
同様のえさを食べているとみられるとしています。

久米准教授は、「ニホンウナギの資源量が減っている中で、完全養殖の実用化に向けた
餌の開発につながることを期待しています」と話していました。

ニホンウナギの生態は謎が多く、ふ化したばかりの時期は「マリンスノー」と呼ばれる、
生物の死がいやふんなどを食べているとされてきたものの、具体的に
何を食べているのかがわからず、完全養殖の実用化に向けた壁となっていました。
このため今回の研究結果は、ウナギの養殖の研究者からも注目を集めています。

鹿児島大学水産学部の小谷知也教授の研究グループは、去年からニホンウナギの飼育実験に
本格的に取り組み、人工授精や餌の開発の研究を進めています。
ニホンウナギの完全養殖については、過去に事例があるものの、コストや生産率など
課題は多いということで、小谷教授は、「養殖は天然の生態をトレースすることでもあるので、
今回の結果は非常に重要な知見と考えます。天然の餌を再現することが
養殖にとっては近道でないかと思うので、今後の研究につなげていきたい」と話していました。

02/24 14:19


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Source: 理系にゅーす