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1: 2021/07/29(木) 22:10:01.28
<頭の副作用は「ブレインフォグ」だけじゃない。論理的思考や問題解決など高次の能力低下と感染歴に相関がみられた>

新型コロナウイルスに感染した人は、論理的思考能力や問題解決能力が低下する可能性がある――
医学雑誌「ランセット」に、こんな研究報告が掲載された。

研究では、イギリスで行われた認知能力テスト「グレート・ブリテン・インテリジェンス・テスト(GBIT)」に参加した人々のデータを検証。
まず、2020年1月から12月の間にGBITを受けた8万1337人のデータを基に、性別や民族、第一言語や居住国、職業的地位や収入別の平均スコアを算出。

その後、その平均スコアと新型コロナウイルスの感染歴がある人とない人のスコアを比較検証した。

受験者のうち、新型コロナウイルスの感染歴があると報告したのは1万2689人だった。
その結果、新型コロナウイルスの感染歴がある人は、感染歴がない人に比べてスコアが低かった。

CTVニュースによれば、感染歴のある人は、論理的思考、問題解決、空間計画や目標検出などの検査で、感染歴がない人よりスコアが悪かった。

感染歴がある人の中でも、より重篤な症状を経験した人の結果が悪い。たとえば人工呼吸器を使用していた人は、
認知機能の最も大幅な低下を記録し、IQ(知能指数)で言えば7ポイントの低下に匹敵したという。

「これらの結果は、長期コロナ感染症に関する各種報告で指摘されていることと一致している。
長期コロナ感染症では『ブレインフォグ(脳に霧がかかったように頭がぼうっとする』や集中力の低下、
的確な言葉を見つけるのが難しいなどの問題が多いとされている」と研究チームは報告書で指摘し、さらにこう続けた。

「新型コロナウイルス感染症の感染歴は、特に高次の認知機能や実行機能の問題と関連がする可能性がある」

研究者たちはまた、こうした認知障害は、新型コロナウイルスのそのほかの症状がなくなった後も長期にわたって続く可能性があるとも指摘。
最初に感染してから、数週間、あるいは何カ月も続く場合もあると述べた。

しかしながら、新型コロナウイルス感染症が知能に影響を及ぼす神経生物学的な変化や心理的な変化について適切な判断を下すためには、
脳の画像検査データを含むさらなるデータの研究が必要だとも説明した。

今回の研究には、インペリアル・カレッジ・ロンドン、ロンドン大学キングズ・カレッジ、ケンブリッジ大学、サウスハンプトン大学とシカゴ大学の研究者たちが参加した。

新型コロナウイルス感染症は、症状が長期化する可能性があることが分かっている。
メイヨー・クリニックによれば、それらの症状には倦怠感や関節痛、頭痛、臭覚や味覚の喪失、発熱や立ちくらみが含まれる。

各種画像検査でも、新型コロナウイルス感染症が心臓や肺、脳を損傷する可能性があることが分かっている。
心臓の筋肉(心筋)を損傷した人は、その後、胸の痛みや心拍数の増加など、心臓に問題を抱えることになる可能性がある。

肺の中にある複数の小さな袋(肺胞)を損傷した場合には、呼吸困難やその他の呼吸器症状が引き起こされる可能性がある。

メイヨー・クリニックによれば、新型コロナウイルス感染症は、ほかにも脳卒中などの発作を引き起こす可能性がある。
パーキンソン病やアルツハイマー病、一時的な麻痺を引き起こすギラン・バレー症候群を発症する可能性も高くなる。

また重篤な症状を経験した人は、特に闘病中に大きなストレスにさらされた場合、回復後に睡眠障害やうつ病、不安症を発症する可能性があるという。
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2021/07/iq-1.php


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Source: 理系にゅーす