1: 2018/07/27(金) 08:33:56.80 ID:CAP_USER
東京大学の研究グループは2018年7月、水素吸蔵材料であるパラジウム(Pd)の表面に金(Au)を混ぜることにより、水素の吸収速度が40倍以上高まることを発見したと発表した。

 近年新しいエネルギーとして注目を集めている水素。その利用拡大には、水素の輸送や貯蔵方法の確立が必要とされている。その1つとして、輸送が行いやすいなどのメリットから、水素吸蔵材料を利用した貯蔵方法の研究開発が進んでいる。

 水素吸蔵材料であるパラジウムは、水素を吸収する金属であり、水素のみを透過させることから水素純化膜の材料などとして利用されている。水素の透過には、水素の表面への吸着、表面から試料内部への侵入、試料内部での拡散の過程があるが、パラジウムでは表面からの水素吸収速度が遅いという問題があった。一方で金は水素を吸収せず、また表面にも水素をほとんど吸着しないことから、水素の吸収に対しては役に立たないと考えられていた。

 今回、東京大学の研究グループは、パラジウム単結晶の表面に金を蒸着して加熱することにより、表面にパラジウムと金の合金層を作成し、昇温脱離法と共鳴核反応法を用いて水素の表面付近での振る舞いについて調べた。-153℃に冷却したパラジウムに水素を吸収させた後に加熱すると、昇温脱離法では-120℃に試料内部に吸収された水素の放出によるピーク、27℃に表面に吸着した水素の脱離によるピークが見られた。一方で、表面に金の合金層を作成して同様の実験を行った場合、吸収された水素によるピークが増大し、表面に吸着した水素によるピークは減少して低温側にシフトすることが分かった。共鳴核反応法により水素の深さ分布を測定すると、金の合金層がある場合に、表面から数層深い領域で水素の吸収量が増大していることが明らかになった。

続きはソースで

共鳴核反応法による水素の深さ分布。水素量に比例するガンマ線収量が金との合金化によって増加する 出典:東京大学
http://image.itmedia.co.jp/smartjapan/articles/1807/24/rk_180723_suiso01.jpg

http://www.itmedia.co.jp/smartjapan/articles/1807/24/news022.html

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引用元: ・【エネルギー】「金」で水素の吸収速度が40倍に、水素吸蔵合金の高性能化に期待[07/24]


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Source: 理系にゅーす