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1: 2023/08/06(日) 16:02:25.43
https://president.jp/articles/-/72269
 脳の老化を防ぐことはできるのか。
認知症予防医の広川慶裕さんは「喫煙は、血流に悪い影響があるだけでなく、脳の認知機能を司る大脳皮質を薄くしてしまうので、いますぐやめるべきだ。
糖質やアルコールも脳の機能を低下させるリスクがあるため、取り過ぎには注意してほしい。」という――。

■実年齢は40代なのに「脳年齢は80代」
脳の老化はとうぜん、加齢によって進行します。60歳以降になると、どうしても加齢によって脳細胞が萎縮していきます。
本書では、この脳の萎縮のスピードを遅くし、萎縮そのものを予防する方法をお伝えしたいと考えています。
まず、脳の萎縮を遅くする方法があるわけですから、その逆に、脳の萎縮を早めてしまうこともあるということはイメージできるかと思います。
実際、若い人でも生活習慣によっては脳の老化が進んでしまうことがあります。
私がクリニックで診察した患者さんのなかに、若年性認知症の人がいました。
実年齢は40代でしたが、脳の萎縮が進んでおり、MRIで検査してみると、80代並みの状態になっていました。
脳の老化を進行させてしまうメカニズムを見てみると、主な要因は決まっています。実際に患者さんを診察していても、ある要因が共通点として見られるのです。
※略

■お酒、ラーメン、スイーツは糖質たっぷり
【脳が老化する要因①】糖質を過剰に摂取している
糖質の過剰な摂取は、脳を老化させる原因となります。糖質は細胞が活動するエネルギー源になりますが、これも取りすぎはよくありません。
暴飲暴食をしてしまうときは、たいてい糖質が多いものを食べています。
ちょっと思い出してみてください。お酒はその多くに糖質が含まれています。
※略

■活性酵素の存在自体は悪いものではないが…
【脳が老化する要因②】体内の活性酸素が多すぎる
活性酸素は、細胞内でエネルギーを産生する役割を持つミトコンドリアの働きを阻害します。
ミトコンドリアは脳細胞をはじめ全身の細胞中に存在する小器官で、「TCAサイクル」というエネルギーを産生する経路を通って、摂取した栄養をエネルギーに変えてくれます。
この一連の流れが、いわゆる「代謝」と呼ばれるものです。そして、ミトコンドリアが代謝を行っていく過程で、エネルギーと一緒に活性酸素が発生します。
活性酸素には、体外からの細菌などを無毒化するという有用な働きもあります。つまり、活性酸素の存在自体が悪いものというわけではありません。
※略

■睡眠不足で脳の老化が進むメカニズム
【脳が老化する要因③】睡眠が不足している
睡眠不足ももちろん、老化を進める原因となります。
睡眠が足りていないと、脳内ホルモンの分泌のバランスが崩れるだけでなく、睡眠中に脳内から排出されるアミロイドβベータと呼ばれる老廃物が
排出できないまま蓄積してしまうからです。
脳内には、リンパ系に似た働きをする「グリンパティックシステム」という循環システムがあります。
脳で重要な役割を果たす「グリア細胞」が睡眠中に少し縮み、その隙間を使ってアミロイドβのような老廃物を排出することが研究によってわかっています。
睡眠不足は、このグリンパティックシステムの働きを不十分にしてしまうのです。
アミロイドβは、いわば神経細胞の周囲に溜まったゴミ。この物質の蓄積は、アルツハイマー型認知症の発症と密接なかかわりがあるとされています。

■認知能力を下げるタバコはいますぐやめるべき
【脳が老化する要因④】喫煙・飲酒が習慣化している
喫煙も血流や大脳皮質に悪影響を与えます。まずタバコの煙に含まれるニコチンや一酸化炭素によって血管が収縮し、血流が悪化します。
さらに一酸化炭素は血液の粘度を高めるため、動脈硬化の原因となります。
加えて、喫煙は血流に悪い影響があるだけでなく、脳の認知機能を司る大脳皮質を薄くしてしまうこともわかっています。
大脳皮質がダメージを受ければ、とうぜん認知能力も下がります。喫煙が習慣になっている人は、いますぐやめるべきです。
認知能力が下がってしまうと、どうなるか――それはここでは説明しないでおきましょう。

また喫煙だけでなく、アルコールの飲みすぎも脳を萎縮させ、その機能を低下させる原因です。
アルコールの大量飲酒と認知症の関連を示すような論文も多数発表されています。とくに高齢になると、加齢により脳はアルコールの影響を受けやすくなると言われています。
アルコールは、睡眠にも悪影響があります。
※略


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Source: 理系にゅーす