2024/10/20/ 09:00 AERA dot.
https://dot.asahi.com/articles/-/237504?page=1
日本一、遭難者が多い山は富士山でも日本アルプスでもない。なんと標高599メートルの高尾山(東京都)だ。昨年の遭難は100件を超える。紅葉シーズンを迎え、入山者が増える。身近な山で何が起こっているのか。
山頂で弁当を広げて缶ビール
記者が高尾山を訪れた日は好天に恵まれ、平日にもかかわらず、山頂は大勢の人で賑わっていた。親子連れや高齢者のグループ、外国人観光客がのんびりとくつろぎ、弁当を広げて缶ビールを飲んでいる人もいる。
だが、このすぐ近くに危険は潜んでいる。
「『ここから山道』って、(標識に)書いてある。面白そうだから、ちょっと行ってみよう」
「えーっ、危なくない?」
「大丈夫、大丈夫!」
山頂直下の登山道「4号路」の分岐では、50代くらいの夫婦が立ち止まり、こんな会話を交わしていた。夫婦は街を散歩するような軽装で、女性はロングスカートにハンドバッグを持っていた。その先は急な下りだが、夫婦は森の小道を進んでいった。
しばらく歩けば「転落事故あり」
高尾山は山頂までは「1号路」と呼ばれる舗装された道を登る。
だが、下りの登山道の分岐に、山道があるのだ。この夫婦のように「別の道を下ってみよう」と、登山の装備なしに山道に入る人が後を絶たないという。
さらに、4号路をしばらく歩けば、「転落事故あり」と記された標識が立っている。その脇を20代くらいのカップルが通り過ぎていく。ジーンズとシャツ。やはり、いわゆる普段着だ。
「登ってきた(舗装された)道とは全然違うね」と、男性が言うと、女性は「正直、あまりにも違いすぎて、ビビってる」。
滑落事故で亡くなった人も
(中略)
高尾山なら大丈夫だと思っていた
警察庁によると、23年、山岳遭難者が最も多かったのは高尾山(133人)で、2番目が富士山(97人)だった。同年、高尾警察署管内で発生した遭難は約110件。21年は約70件。2年で57%も増加した。
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Source: 理系にゅーす