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1: 2024/02/10(土) 15:49:52.08
(略)

■地形的にはヘドロ・汚水が溜まりやすい

 東京湾の地図を見ればわかるが、湾の入口の浦賀水道は房総半島と三浦半島に挟まれていて、極端に狭くなっている。

 このような地形の湾は閉鎖性水域と呼ばれ、外海と湾内の海水の交換が行われにくいのが特徴である。そのため、いったん海底にヘドロが堆積されると貧酸素になり、嫌気性反応によって底質は悪化の負の連鎖循環に落ち込んでいく。

 この東京湾は、明治以降、日本の近代化の先頭を走り続けた。京浜工業地帯、京葉工業地域に重化学工場をはじめ様々な工場が立ち並んだ。明治、大正そして昭和まで、汚水処理は後回しになり、多量の有毒汚水が東京湾に流れ込み続けた。

■工場排水や汚物が垂れ流しにされた

 臨海工業地帯の発達に伴い、人々の住居も急速に開発された。下水道は全く追い付かず、人々の排泄汚物は垂れ流しにされた。

 隅田川や都内の水路も汚物で臭く、人々は鼻を覆って通り過ぎていた。これらの工場排水も生活汚水も、全て東京湾に流れ込んでいった。

 さらに、港湾と工業用地造成のため干潟の砂が採取された。干潟は水質を浄化するが、その干潟が姿を消した。

 干潟の砂の大規模浚渫(しゅんせつ)で、東京湾の底にはいくつものクレータのような窪地が残された。その窪地内は貧酸素になり、プランクトンは腐敗し、硫化水素が発生し、風の方向によって青潮が湧き出ていった。

 東京湾の海岸線は直線の人工海岸となっている。このコンクリートの人工海岸には自浄能力はない。

 昭和30年代から60年代にかけて、東京湾は劣悪な環境に追いやられた。

 このような状況だった東京湾で、なぜ、江戸前の魚介類が獲れるようになったのか?

■糞尿そのものが東京湾に流れ込んでいる

 閉鎖性水域はひとたび汚染されると、水の入れ替えには長時間かかり、何十年も回復しないのが一般的である。

 下水道が整備されたとはいえ、今でも1都6県の排水は東京湾に流れ込んでいる。大雨のときは合流式下水道の東京では糞尿そのものがオーバーフローして東京湾に流れ込んでいる。

 この東京湾の復活の謎には、隠された答えがある。この隠された答えは、本当に隠れていた。

 それは関東平野の地下に隠れていたのだ。

 日本の水循環の解析技術は世界最先端を行く。

 地球は水の惑星といわれているが、ほとんどが海水で、人類が使うことのできる淡水は1%のみである。

 その1%の淡水の内訳は97%は地下水で、河川や湖沼の淡水は3%しかない。

 つまり、地下水の持続可能な利用と管理が、地球全体の持続可能な水循環の死命を制していく。

■関東平野には地下水脈がある

 私の仲間たちが、関東地方の地下水網を解析したことがある。地形、地質データを使用してコンピュータで地域の三次元立体モデルを作成し、そのモデルに気温と雨などのデータをインプットして、地下水の流れを図にまとめた。

 人類が見たことのない地下水脈を、世界で初めて見える化したのだ。

 彼らの解析によると、群馬県の上流の山々から流れる地下水は東京湾に向かっている。群馬からの地下水とは、もちろん利根川の地下水である。

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全文はソースで
https://news.yahoo.co.jp/articles/73ccef83b3a808afe3d1e9a5f05cbb5478dfb076?page=2


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Source: 理系にゅーす