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1: 2024/08/15(木) 09:48:50.82
プレジデントオンライン
2024/08/14
https://president.jp/articles/-/84684?page=1

仕事を早く終わらせるためには、どんなことを心がければいいのか。脳神経外科医の菅原道仁さんは「複数の作業を同時進行する『マルチタスク』は、実は脳に大きな負担をかけている」という――。※本稿は、菅原道仁『すぐやる脳』(サンマーク出版)の一部を再編集したものです。

■「Siri」は人間の脳には不向き?

「こまめにやる、早めにやる」ことを目指した結果、限られた時間内にさまざまなタスクを処理しようとして、作業の同時進行に挑む人がいます。

いわゆる「マルチタスク」というスタイルです。

【中略】

■「車の運転」はマルチタスクではないのか

この話をすると、よく「車の運転」を引き合いに出した反論をいただきます。

車の運転は、さまざまな作業の集積です。前方を見るだけではなく、バックミラーにも気を配り、ギアを動かし、脳はフル回転を強いられます

車の運転とはマルチタスクである。多くの人が車を運転できているのだから、人はマルチタスクが得意なはずだ」、そんな理屈で反論されるのです。

けれども厳密に言うと、車の運転とは、シングルタスクの積み重ねにすぎません。

一見、マルチタスクをこなしているように見えるかもしれませんが、ひとつひとつの作業を「スイッチ」(切り替え)している、というほうが正確でしょう。

さらに言うと「マルチタスクが得意」という人の大半は、「脳のスイッチを高速で切り替えているだけ」ということがほとんどです。

脳がマルチタスクに向いていない点について、多くの専門家が指摘をしています。

たとえば2015年、アメリカのビジネス誌『Entrepreneur』では、デヴォラ・ザック氏が次のような論を展開しています。

「皆さんがマルチタスクと呼んでいるものは、神経科学者の言うところのタスク・スイッチングです。複数のタスクを短時間で行き来しているのです」

■「タスクの切り替え」は生産性を40%低下させる

またザック氏は、タスク・スイッチングは生産性を40%も低下させ、そのうえ脳が収縮する原因にもなる、と主張しています。短時間に高速でスイッチングを行うと、脳がオーバーロードし、灰白質(「脳は『先延ばし』をするようプログラミングされている」の項)が収縮するとも指摘しています。

つまり平たく言うと、脳はひとつのことにしか集中できないのです。

『すぐやる脳』(サンマーク出版)をここまで読み進めてきてくださったあなたなら、もう納得いただけることでしょう。もともと脳は、働き者でも一途な性格でもない、省エネ志向の臓器です。


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Source: 理系にゅーす