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1: 2025/04/27(日) 20:09:29.09
 太陽光発電の普及により、晴れた日の昼間に電力が余り、発電事業者が発電の停止を求められる「出力制御」が春と秋を中心に頻発している。豊富にある昼の電気を出力制御で無駄にせず、消費側で有効活用しようと、各業界がさまざまな取り組みを進めている。(鈴木太郎)
昼間は電力需要より多く発電する傾向にある
◆電動バイクや小型重機向けの蓄電池を開発
 昼に大量発電した電力を無駄なくためる装置として期待されるのが、電気自動車(EV)などに搭載される蓄電池だ。ただ、充電中は車が利用できなくなるため、昼に充電するよう利用者に促すのは簡単ではない。
 自動車大手のホンダ(港区)は、電動バイクや小型重機に共通で使える着脱可能な蓄電池を開発。電池12個が入る街角の充電ステーションで満充電した電池を必要に応じて使う「バッテリーシェア」の普及に向け研究や実証に取り組む。「昼に集中して充電するといった運用で、余った電力の活用に貢献できる」と広報担当者。電池の取り外しが難しいEVでも、昼充電が進む方法を模索している。
◆昼にお湯を沸かし、消費電力を抑える
 空調各社は、太陽光発電を設置した家庭向けに、昼に稼働させるヒートポンプ給湯器「おひさまエコキュート」を販売。ダイキン東京支社によると、ヒートポンプでお湯を沸かす場合、夜より昼の方が消費電力を抑えられる。外気温が高く、お湯を利用する夕方までの保温時間が短いためで、担当者は「これらの省エネ効果も消費者にアピールしたい」と語る。
◆「温室効果ガス排出抑制につながる」
 一方、昼の電力の有効活用は、夜に電気を使用する方がお得な料金プランに阻まれている面もある。再エネ普及のコンサルティング業「電力シェアリング」(品川区)の酒井直樹代表(61)は「昼の再エネ電力には価格以上に、温室効果ガス排出抑制につながる価値があることを知ってほしい」と奮起。消費電力と温室効果ガスの排出量の変化を30分おきに知らせるサービスを開発し、個人や法人へのデータと情報提供を進めている。
出力制御 発電量が電気の消費量を上回りそうな時、発電を抑制する措置。冷暖房の使用が少ない春と秋は発電の余剰が発生しやすい。普段は火力の出力抑制などで対応し、さらに対応が必要な時は太陽光や風力といった再生可能エネルギーの発電を抑制する。

東京新聞 2025年4月27日 14時00分
https://www.tokyo-np.co.jp/article/400951?rct=t_news


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Source: 理系にゅーす