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1: 2025/04/06(日) 09:21:50.86
ひどい物忘れや人柄の変化などで気づかれる認知症。

2022年時点で、日本の認知症の患者数は約443万人、65歳以上の高齢者の8人に1人にのぼります。2040年にその数は約584万人へ増加するという推計が出ており、認知症はこれまで以上に身近な病気となるのです。

■アルツハイマー病の約3分の2が女性

一口に認知症といっても、さまざまな種類があります。そのなかでもアルツハイマー病は認知症全体の約60~70%を占め、最も多いタイプです。次は脳梗塞などに伴う血管性、異常なタンパク蓄積によるレビー小体型の認知症が続きます。

アルツハイマー病で注目したいのは、性別による有病率の差です。国内外の研究から、アルツハイマー病患者の約3分の2が女性であることが知られています。

その理由として、従来は「女性は男性より平均寿命が長いため、認知症になるリスクも高くなる」と考えられていました。実際、日本人女性の平均寿命は87.1歳、男性は81.1歳(2023年)で、寿命の差は約6年あります。

しかし、寿命の差だけでは男女差を十分に説明できないようなのです。

◼エストロゲンの減少と脳の関係

女性は閉経を迎えると、エストロゲンという女性ホルモンの分泌が急激に減少します。エストロゲンは生殖機能だけでなく、脳の健康にも重要な役割を果たしています。

具体的には、脳の神経細胞がブドウ糖を取り込むのを助け、脳の主要なエネルギー源であるアデノシン三リン酸(ATP)の産生をサポートする働きがあります。

脳は体の中で最もエネルギーを消費する臓器であり、全体のエネルギー消費の約20%を占めています。なかでも、記憶や判断などを担う大脳皮質や海馬はブドウ糖に依存しているため、エネルギー供給の障害は認知機能の低下につながりやすいのです。

エストロゲンが急激に減少すると、脳はエネルギー不足に陥りやすくなります。そして、それを補うために白質(脂質を多く含む脳の構造)を代替エネルギー源として使い始めることが、研究で示されています。

しかも、白質の成分であるミエリン(神経を包む脂質の鞘)は、燃料として利用されると弱くなり、神経伝達の効率が落ちるとされています。これにより、脳の構造と機能が損なわれ、アルツハイマー病のリスクが高まる可能性があるのです。

実際、40~65歳の健康な女性は、同年代の男性に比べて脳内のブドウ糖をエネルギーに変える能力が約2割低く、白質の体積が約1割少ないという研究結果が報告されています。

女性にとって閉経期が脳の変化にとって極めて重要な時期。

言い換えると、アルツハイマー病は高齢期ではなく、中年期にすでに始まっている病気であり、症状が表れるのが老年期、ということなのです。

続きは↓
https://news.yahoo.co.jp/articles/0ad4852401547cb512a75e100e402bda549be97b

[東洋経済ONLINE]
2025/4/6(日) 8:02


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Source: 理系にゅーす