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江戸時代の古地図を常設展示している京都大総合博物館(2025年8月6日、京都市左京区)
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京都大総合博物館(京都市左京区)が展示する古地図の被差別地域は何の説明もなく長年、隠されてきた。研究者は差別の事実が刻まれた史料から学ぶことの重要性を説く。ただ、インターネット上で地名を暴露して差別をあおる動きもあり、地元住民の中には「隠すのは仕方ない」と複雑な心境を明かす人もいる。

昨年10月、北区の府部落解放センターで大阪人権博物館の吉村智博学芸員が講演し、各地で古地図の被差別地域に関する記載が隠されたり、逆に無批判に公開されたりしてきた経過を説明。「所蔵機関には、歴史的意味への洞察や、古地図という史料を公共財として後世へ伝える責任があるとの姿勢が必要だ」と自戒を込めて強調した。

大阪人権博物館(2020年閉館)は01年と18年、身分名や地域名を記載した古地図の特別展を催し、身分制社会について詳細な解説文を添えた上で大阪や京都の多数の古地図を公開した。吉村学芸員によると、被差別地域がどう表記され、景観や立地条件がどう描かれるのかを視覚的に読み解き、差別の歴史的背景を具体的に伝えることが目的だった。地域側とは、事前協議を重ねていたという。
一方、京都大総合博物館は注釈を添えずに、マグネットを用いて古地図の被差別地域を隠していた。テレビ番組「ブラタモリ」の案内人として知られる京都ノートルダム女子大客員教授の梅林秀行さん(51)は「公共の博物館が市民の学ぶ機会を奪っている。差別是正の芽を摘む行為だ」と批判する。

 自身のまち歩き企画では被差別の立場に置かれた人々の存在を参加者に伝え、現代の社会課題として問題提起してきた。「被差別地域の記載は、当時の社会がその地域の住民の存在を抜きにしては語れない、歴史的な証し」と指摘する。

 公開か非公開か。京都市下京区の藤尾まさよさん(68)の心中は複雑だ。被差別の歴史がある地域に生まれ、市民団体代表として講演活動を続けてきた。これまでは講演のチラシに出身地名を明記していたが、「被差別地域の名前を広め、差別の糸口になりかねない」と最近は控えるようになったという。

 「ふるさとを名乗る権利がある」との思いは深い。ただ、ネット上の書き込みや投稿動画であらわになる悪意を考えると、「隠すことを批判はできない」とジレンマを打ち明けた。

 近年はネット上のデータベースで古地図が数多く公開されている。デジタル空間で誰もが容易にアクセスできる環境は「負の側面」も抱える。(以下ソース)

8/31(日) 16:40配信
https://news.yahoo.co.jp/articles/53ad4fb6a297aba07e02702f3d1d7d78f5ebe089


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Source: 理系にゅーす