研究チームは最近別のペットが死亡した452匹のネコの飼い主412人に対し、残されたネコの行動についてのアンケート調査を実施しました。
調査の結果、同じ家庭の別のペットが死亡すると、残されたネコは亡くなったペットのお気に入りの場所で過ごす時間が増加したことが報告されているほか、食事の量や速度の低下や、発声の量と頻度の増加が確認されました。
ネコによる仲間の死を悼むような行動は、飼育されていたペットの種類に関係なく起こることが明らかとなっています。実際に、調査対象となった452匹のネコのうち、約3分の2が同じネコとともに飼育されていた一方、残りのネコはイヌとともに飼育されていました。
これまでの研究で同じ家庭内で飼育されていたイヌが死亡すると、残されたイヌは遊びや食事の減少、恐怖心や過剰な注意を示す、発声の増加などの傾向があることが示されています。しかし、これまでの研究ではネコがペットの死別に関する反応を示すかどうかは明らかにされていませんでした。
研究チームは「私たちはイヌと違ってネコはよそよそしく、社交的ではないと考える傾向があります。しかし、野生で暮らすネコは団結してヒエラルキーを形成する傾向があることが分かっています。つまり、私たちはネコを誤って特徴付けてきたというわけです」と述べています。
一方で研究チームは「死亡したペットの飼い主はその悲しみの大きさに伴って、残されたネコから離れて生活することが多くなりました。その結果、より大きな悲しみを経験した飼い主ほど『残されたネコの睡眠時間が増加した』と報告することが多くなりました」と指摘しています。
そのため研究チームは「飼い主が自身の悲しみを残されたペットに投影していることを反映しているのか、それともネコが実際に仲間を失ったことを悲しんでいるのかを判断するには、さらなる研究が必要です」と述べました。
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Source: 理系にゅーす