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小口貴宏 (編集部)2024年11月13日 11時35分
ソフトバンクは、基地局アンテナからの信号などを処理するデバイスにNVIDIA製チップを採用すると発表した。2027年度以降にソフトバンクの商用網に組み込む。
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NVIDIA CEOのジェン・スン・ファン氏、ソフトバンクCEOの宮川潤一氏
これまで、基地局の信号などの処理には専用ハードウェアが用いられることが一般的だった。しかし、近年の技術進展によってCPUやGPUといった汎用ハードウェアに置き換える「オープンRAN」や「仮想化」の動きが広まっている。
しかし、基地局のトラフィックは時間帯によって変動するため、計算リソースに余りが生じることがある。この余剰リソースを「エッジAIデータセンター」として活用するのが今回の取り組みとなる。
基地局へのAI機能の搭載は「AI RAN」として知られているが、主に通信品質の向上に主眼を置くものが多かった。今回の取り組みは、基地局とデータセンターの設備を共通化した点がユニークだ。
「ネットワークを全部作り直す」と宮川社長
この構想を実現するため、ソフトバンクは「AITRAS(アイトラス)」という商用AI RANプラットフォームを発表した。
具体的には、NVIDIAの生成AI向けスーパーチップ「GH200」2機を搭載したサーバーで基地局の信号などを処理しつつ、余った計算リソースを基地局直結のAIデータセンターとして使う。この振り分けには「AIオーケストレーター」という仕組みを用いる。消費電力は、基地局設備として用いる場合には一般的な汎用デバイスと同程度だという。
現時点では「商用網に採用するにはクオリティが足りない」ため小規模局専用だが、2027年度以降を目標に同社の商用網に組み込む。
また、将来的にはAIデータセンター機能がメインとなり、その余剰リソースで基地局の処理をするようになる可能性もあると、ソフトバンクで執行役員 兼 先端技術研究所 所長を務める湧川隆次氏は述べた。
日本のGDP「AIと関わらなければ維持できない」
ソフトバンクは、AITRASを全国の基地局に広げる。これが実現すれば全国の津々浦々に「エッジAIデータセンター」が誕生する。ユーザーは基地局という至近のデータセンターから「超低遅延のエッジAIサービス」を享受できる。
(略)
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Source: 理系にゅーす