1: 2025/09/26(金) 19:08:46.09 ID:HZc/JpxK
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「あんぱん」やなせたかしの妻ががん闘病中に使った「丸山ワクチン」が承認なしで50年以上売られ続ける事情

 
効果を示すエビデンスはなく体験談しかないのに
内科医の名取宏さんは「丸山ワクチンは有償治験薬だ。薬事承認されないまま、何十年も使われている」という――。

「丸山ワクチン」とは一体どういうものか

『アンパンマン』の作者・やなせたかしさん、その妻・暢のぶさん夫妻をモデルにしたNHKの連続テレビ小説「あんぱん」。
最終話近くでは、アニメ『それいけ!アンパンマン』が始まり、喜び合う姿は幸福感に溢れていましたが、暢さんは乳がんであることがわかり、手術を受けることに。
退院後、暢さんはその後も5年間は元気に過ごされたそうですが、その理由が「丸山ワクチン」を使用したからだという説を見て驚きました。

丸山ワクチンとは、日本医科大学の丸山千里博士が開発した結核菌由来の抽出物です。もともとは皮膚結核の治療を目的に研究されましたが、肺結核患者に肺がんが少ないという観察に基づき、がん治療への応用が試みられました。1970年代には抗悪性腫瘍剤として承認申請されたものの、有効性が確認できず未承認のままです。
ただし、研究継続は認められ、その後も例外的に「有償治験薬」として、患者が実費を負担するかたちで使用が可能となっています。

暢さんの乳がんについて「緊急入院し、即日手術を受けた後、担当医から別室に呼ばれたやなせさんは、『奥様の生命は長く保ってあと3カ月です』と告げられる」とあります。
しかし、まず余命が3カ月であれば普通は手術を行いません。当時であっても、転移性乳がんの予後は1~2年間でしょう。

また、「病気のことは誰にも明かさないまま仕事を続けていたが、異変に気が付いたのは漫画家の里中満智子さんだった。事情を聞かれ、生命があと3カ月と宣告されたことを打ち明けた。すると思いがけない提案をされる。
『私も癌だったの。私は手術がいやで、丸山ワクチンを打ち続けて7年目に完治したの。試してみませんか』」と書かれています。しかし、里中満智子さんのインタビュー記事を見ると、
初期の子宮頸がんに対して円すい切除手術を受けているのです。「7年目に完治」の意味はよくわかりませんが、丸山ワクチンなしでも普通に起こり得る経過です。
やなせさんは医学の専門家ではありませんし、記憶違いもあるでしょう。そのため、このような「体験談」から病気の実際の経過を正確に知ることは困難です。

https://president.jp/articles/-/102935

https://president.jp/articles/-/102935?page=2


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Source: 理系にゅーす