computer_programming_woman
1: 2021/02/02(火) 21:58:20.73 _USER
 IQ 180の天才プログラマーで有名な、台湾のデジタル担当大臣オードリー・タンさんへのインタビュー。今回はかなりギークかつ実務的な質問をしました。

石井:今回の私の質問は少し技術的なことです。オードリーさんは天才プログラマーとして有名です。GitLab Taiwanのエンジニア友人から伺ったのですが、オードリーさんはわずか200行のコードで、驚くほどパフォーマンスが高いアプリケーションを作成したことがあるそうですね 。

 軽量で効果的なコードを書くための秘訣があれば、3つほど教えていただけますか?

オードリー・タン:1つ目は、デザインやグラフィックやアイコンなどを除外した、コアとなる機能のみが書かれたコードをコミュニティと共有することです。

 私はコードを公開する時、「このコードは暫定版なので、プルリクエストをお送りください。」と言います。そうすれば、他の皆さんが(修正時の心理的ハードルが下がるため)貢献しやすくなります。

 本当に重要なことは、単独で作業するのではなくクラウドで作業することです。

 2つ目は、社会的に良さそうなプロジェクトかどうか初期段階で見極めることです。コードを書き始める前にreadme.txtの文面を考え、プロジェクトの企画全体を想像し、プロジェクト名とハッシュタグを考え、不特定多数の人が社会的意義を認めて開発に参加するように動機付けるには何をするべきか、といったことを考えるのです。

 3つ目ですが、相手を多くの同意書で縛る代わりに、相手に活躍の場を与えることを大切にしています。これは「Radical Trust(徹底的な信頼)」と呼ぶ方法論です。相手は、GitHubで自分が実施したcommitに問題があると分かったら、自らrevertすることができます。

注:commit=GitHub等で変更を反映する操作
注:revert=GitHub等で変更を取り消す操作

 許可を得ることは謝ることよりずっと難しいことです。だから、取りあえず進めてもらい、もし間違ったら一言ごめんなさいと言って修正してもらえば良いのです。

 私自身もこれまで、誤字脱字を含め、些細なミスをいろいろしてきました。 しかし、もし皆があなたの許可がないと動けないとしたらどうでしょうか。その場合、それがプロジェクトのボトルネックになってしまい、あなたの負担が減ることもありません。あなたがその気になれば、あなたは他の人に委任することさえも委譲することができます。

石井:その通りですね。ありがとうございます。

 オードリーさんが言及された「Radical Trust」に大変興味を持ちました。

 「Radical Trust(徹底的な信頼)」と「Trust(信頼)」の主な違いは何でしょうか?

オードリー・タン:「Radical Trust」の意味するところは、参画する権利の委譲です。例えば、Rakuというプログラミング言語を使いやすくするために、最近私はPugsの実装を行いました。その際、私は共有リポジトリへのプッシュ権が必要だったので、PerlやHaskellの関係者だけでなく、Pythonの生みの親であるグイド・ファンロッサムにもそれを伝えました。

 ご存じの通り、Perl 6を巡ってはフォーラムに(Perl 5の正統な後継でないという)批判的なコメントが書かれますが、私達は大抵「権限があります」とだけ返信します。

あなたも開発に参加して、より良いものにすることが出来ます。進化が続くのは、元のバージョンから改良版を生み出す人のおかげです。直前に変更が行われたばかりであっても、もっと良い案が見つかったなら直ちに改良を施すべきなのです。これはWikipediaと同様で、IPアドレスを持っている人なら誰でも改良することが可能です。もし間違った変更をしてしまったら、 後から謝ればよいのです。
以下ソース
https://ascii.jp/elem/000/004/040/4040504/


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Source: 理系にゅーす