冥王星が再び惑星の地位に返り咲くかもしれない。それどころか、他にも惑星に格上げされる天体もあるかもしれない。
米セントラル・フロリダ大学の研究グループが、惑星に関する数世紀分の文献を調査したところ、冥王星を降格させた決定は、天文学と占星術などが混ざった非常に古い定義に基づいていることが明らかになったという。
一刻も早く、惑星に関する正確な定義を作るべきであると天文学者らは主張する。
ガリレオの惑星の定義が占星術的な概念と結びついてしまう
2006年、国際天文学連合(IAU)が新しい惑星の定義を採用したことで、それまで惑星とされてきた冥王星は「準惑星」に降格された。
これは天国のガリレオ・ガリレイにとっても衝撃だったに違いない。
天文学の父、ガリレオは、ある天体が惑星であるかどうかは、主に「地質活動の有無」によって決めるべきだと考えた。
『Icarus』(21年10月28日付)に掲載された今回の研究によると、この定義はガリレオが生きた1600年代から1900年代初頭まで一貫して採用されてきたのだという。
ところが…
発表される惑星科学の論文が少なくなり、暦(カレンダー)の印刷部数が伸びるにつれて、状況が変わりはじめる。
セントラル・フロリダ大学のフィリップ・メッツガー氏は、「イギリスとアメリカでは、どの家庭にも1冊配れるくらい暦が印刷されるようになりました」と、声明で当時の状況を説明する。
歴史的には重要な期間です。この時期、太陽が地球を周るの天動説ではなく、地球が太陽を周っているという地動説が徐々に浸透し、ようやく定着していったのです。
ところが、その過程で、ガリレオが定義する「地質活動の有無」に決まる惑星の定義が、占星術的な惑星の概念に捻じ曲げられてしまったのです
それ以前のガリレオの定義に照らすのなら、衛星や小惑星の中にも惑星になれそうなものがあるという。
ところが、未来を占う占星術にとっては、惑星の数は決まっていた方が都合がよかった。それは、占星術まじりの天気予報を掲載する暦にとっても同様だった。こうしてガリレオの定義は追いやられはじめる。
惑星の定義は、活発な地質活動、あるいは生命や文明が存在する可能性といった、複雑なものではなくなりました。かわって、太陽周囲の理想的な軌道という単純なもので定義されました
https://livedoor.sp.blogimg.jp/karapaia_zaeega/imgs/d/1/d16f3974.jpg
天文学の父、ガリレオ・ガリレイ public domain/wikimedia
冥王星、準惑星に降格
===== 後略 =====
全文は下記URLで
https://karapaia.com/archives/52308543.html
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Source: 理系にゅーす