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1: 2022/03/05(土) 06:30:48.30
デイリー新潮2022年03月05日
https://www.dailyshincho.jp/article/2022/03050556/

 映画「ジュラシック・パーク」は、琥珀(こはく)に閉じ込められた蚊の化石からDNAを取り出し、恐竜のクローンを作るという設定だ。それだけに「恐竜学部」と聞けば、どんな研究をするのか想像をかき立てられるのである。

 福井県立大学が、その名も「恐竜学部」を新設すると発表したのは2月10日のこと。それによると、新学部を設置するのは3年後の4月で、1学年30人の学生を募集するという。コースは恐竜学と地質学だ。

 福井といえば、日本有数の恐竜化石産地。福井駅前には「フクイサウルス」など恐竜の巨大モニュメントが鎮座し、県を挙げて恐竜を売りにしているのはご存じの通り。当然、それも念頭にあるのだろう。全国に先駆けてのネーミングである。

 さっそく大学に聞いてみると、

「『恐竜学部』というのは仮称でして、現在、学部設置の予算案を県議会に提出しているところです。4月に可決されたら、そこで正式な名前が決まる。学部が置かれるのは、福井県内に新設される勝山キャンパスです。何を勉強するのかというと、恐竜も含めた古生物学ですね。具体的には、化石の発掘から、クリーニング、標本作成、そして恐竜が生息していた年代の推定などを勉強してもらうわけです」

教員の確保、卒業後の進路は?
 さすがに映画みたいな恐竜のクローン作製をやるわけではないらしい。もう一つ気になるのは恐竜学を教える教員の確保だが、これは心配に及ばない。なにしろ「恐竜県」である。

「もともと福井県立大学には『恐竜学研究所』というのがありまして、数名の研究員がいます。おそらく教員はそこから異動になります。また、新キャンパスの隣には恐竜博物館がありまして、そちらのスタッフも教員として参加することになるでしょう」(同)

 となれば、最後の気がかりは、卒業した後の就職先だ。

「進路としてまず考えられるのは、博物館などの学芸員やツアーガイドでしょうか。教員免許も取れるので、教師になる道もあります。他にはITを使った地質探査も行うのでIT企業への就職も考えられます」

 どんな学問にも先の道はある。さぞや応募者殺到かと思えば、大学によると、問い合わせは「ぼちぼち」。履歴書に「恐竜学部卒」と書くのは気が引けるのだろうか。

週刊新潮 2022年3月3日号掲載


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Source: 理系にゅーす