では、この国のジェンダーギャップを解消するにはどうすればいいのか。私はまず、ターゲットの変更が必要だと思います。 
 政府の掲げる「すべての女性が輝く社会づくり」が、もう違うと思う。なぜなら、今変わるべきは女性じゃなくて男性だからです。 
 女性は社会進出したくてもできないんです。なぜなら、男性が家庭進出しないから!  
前回の記事でも見てきた通り、日本人男性は、他の先進国と比べると驚くほど家事育児にコミットしません(できません)。
  こんな状況で、妻がもっとキャリアを積むためには、夫がもっと家事育児を担うこと、これしかありません。 
 それをせずに妻に「もっと頑張って働いて! 」と言うのはあまりにひどい。想像力に欠けると思いますし、問題解決の手段として筋が悪すぎます。 
  つまり、女性の社会進出を実現するには、「男性の家庭進出」が必要不可欠です。 
 政府・社会が本来出すべきメッセージは「すべての男性が安心して家事育児できる社会づくり」ではないでしょうか。 
■日本人男性を縛る社会の“呪い”
  ただ、これは男性だけが気合いを入れればどうにかなる問題ではありません。 
 多くの女性がジェンダーギャップで悩んでいるように、私たち男性もまた「男らしくあれ」という社会からの謎のプレッシャーに悩んでいます。 
内閣府の「男女共同参画社会に関する世論調査」によれば、「夫は外で働き、妻は家庭を守るべきである」と考えている男性は、未だに約40%もいます。女性ですら、約30%にも達します。
  昨今、男女の出会いの場として定着しつつあるマッチングアプリでは、女性は男性をまず年収でフィルタリングすることが明らかになっています。 
 結婚したくて果敢にアプリに挑むも、まともにマッチングすらされず涙を流した非正規雇用の友人は数知れず。 
 いったい何度、赤提灯で「どーせ俺なんて……」という切ない愚痴を聞いたことか(一方、男は男で、女性を年齢でフィルタリングするという愚行を続けているわけですが)。 
■正社員でそこそこ稼がないと結婚できない残酷なリアル
  社会の建前は「男女平等」でも、市場は人の本音をこれでもかというくらい引っ張り出します。 
 男たるもの、正社員でそこそこ稼いでないと、結婚相手として女性に認知すらされないという、あまりに残酷なリアル。 
 かくいう私も、もし現在の妻と出会っていなかったら、確実に恋愛市場から排除されていたことでしょう。 
 なにせ妻と出会った時、貯金ゼロで無職という、明日をも知れない30歳でしたから。 
  その結果、男たちはこう考えます。家庭を持って子どもを育てるには、正社員になってバリバリ働いて出世して、 
 お給料をたくさん稼がねばならない、と。そして結婚してからも、家族のため、子どものため、そう信じて朝から晩まで歯を食いしばって働いている男たちのなんと多いことか。 
 (以下略、全文はソースにて) 
 https://finance.yahoo.co.jp/news/detail/20210529-00046229-president-column 
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Source: 理系にゅーす
 
 
 

