【動画】異変は漁村のネコから。漁師たちと同じように魚を田食べていたネコの足はもつれ、狂ったように走り、海へ飛び込んで死ぬようになり、「猫踊り病」と言われた。水俣病という言葉がまだなかった時代。人間への警告だった。
https://youtu.be/WFND4yF70oA
「猫てんかんで全滅」。熊本県水俣市南部の茂道(もどう)地区で起きたネコの異変を地元紙が伝えたのは、水俣病の公式確認より2年前の1954(昭和29)年だった。ネコがほとんど死んでしまい、ネズミの急増に困った漁業関係者が市の衛生課にネズミ駆除を申し込んだという記事だった。
水俣市立水俣病資料館は、この記事に「ネコの死亡がメチル水銀の影響によるものであったことがわかっておらず、市がネズミ駆除剤を配るにとどまり、また、その原因を究明する動きには至りませんでした」との説明を添えている。
人間への警告だった。
メチル水銀を含む廃水が流され続けた海にはすでに異変が起きていた。水俣湾や不知火(しらぬい)海ではタチウオやタイ、ボラなどが弱って浮き上がり、海辺の岩についたカキは異臭を放った。
水俣病研究の第一人者だった故・原田正純医師は著書「水俣病」(岩波新書)で、50(昭和25)年ごろから魚が海面に浮いて手で拾えるようになり、カラスが空から落ちるという異変の様子を伝えている。それは次第にネコやブタ、イタチなどに広がった。
地引き網やボラかご、タコつぼに一本釣り……。多様な漁法を駆使し、不知火海の幸を得てきた漁師たちの暮らしのそばにいたのが、漁網をかじるネズミを追うネコだった。漁師たちと同じように魚を食べてきたネコの足はもつれ、狂ったように走り、海へ飛び込んで死ぬようになり、「猫踊り病」と言われた。
===== 後略 =====
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Source: 理系にゅーす